ボアヴァン美術工藝

　チェンマイ地方の木綿の作り方はすべての工程に興味深いものがあります。 その理由は、最初の工程から最後の工程まで「自然」に関係しているからです。
機織り機、綿の圧縮機、綿を打つ器具、紡ぐ器具、糸をボビンに巻く器具、 糸巻機などの道具並びに器具は全てこの地方の木と竹から作った物で、 ただひとつの器具でさえもお金を払って外国から買った器具はありません。

　田舎の人は、一日中土と泥にまみれながら仕事をし、それは死ぬまで続きます。
こうした仕事をする人たちは、強く長持ちする経済的な服を身に着ける必要がありました。
このことから、この地方の布地は非常に良いものであることを証明しています。

　チェンマイ地方の綿の花、白色と薄茶色の花を圧縮し種をだします。 完全に乾くまで日干した綿の花を打ち、膨れ上がらせ紡ぎ糸にします。
　染色にはこの綿の木の根木や皮、葉、花、木の実を必要に応じて煮ます。

　この「自然」のままの染色を繰り返すことで、 薄い色から濃い色までの濃淡を染め分けることができます。

こうして作られるチェンマイ地方の木綿は美しく精巧でありながらも、 洗った後も布がしっかりしていて、着ると穏やかに肌に心地よく、 涼しく、長持ちし、とても経済的です。

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